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2018/03/31

バイクUSB電源MOD(UVLO解除)

今年新しい地図用タブレット導入で、qi電源用に少々高い電圧(約5.8V)大電流(2A以上)取りたくなったんで、4年程前に付けたUSB電源を改造してみますか。あとバッテリーレス車両なんで、限界まで低電圧まで動作してほしいんで。

←カタログ画像拝借。

以前、かなり昔にドコモのアナログ携帯の充電用に5.75VのUSBソケットを作ってたんだが、それは流石に昔の奴、車用だし750mA位しか取れないんで、今ある2A供給可能な奴を弄ります。ついでにバッテリー車用としての低電圧ロックアウト機能(約10.5V)を解除(バッテリーレスのバイクには不要)、7V辺りまで動作させたい。
....走行中に改造思い立って帰宅後早速、USB電源を外す..

以前の...
 
 
Chapter 1.

まず分解して内部回路調べ。

←意外に良い作りで感心した。これで2野口様位いって、業者的には嫌な時代になったな。

基板はガラエポ。トロイダルコア、ケミコンは、ニチコンのKY100μ35V。キモのICは、ACT4523YH 。
4年屋外で経過だけど浸水も錆も無しで済んでるみたい






Chapter 2.

内部デバイスACT4523YH、ネット検索したらアッサリ出た。40V迄耐え、SOP8でFET内蔵、最大3A出せるみたい。
..ぁ、ダメだわ。UVLO機能(低電圧ロックアウト)内蔵タイプ、解除出来ない奴だった...これは其のまま素直に使うしか無いわ。

出力昇圧は何とか可能、このユニットでは分圧抵抗(1206厚膜抵抗チップ)、1個を50.6K⇒62KΩに変更すれば、5.75~5.85V位いに出来そう。抵抗だけ取り寄せるか。(60/62/64K辺りしか選べないが)

SOPで3A出せるとか今では全く驚かないな。ちょっと前までTO-220で1Aとか云う時代だったのに。


デバイス 
ACT4523YH 
https://active-semi.com/wp-content/uploads/ACT4523_Datasheet.pdf



Chapter 3.

データシートだと、UVLO電圧は9V台、今実測10.5V前後なんで、選別品なのか、どんな手使ってるのか弄って見た所、EN端子(pin#7、sh+1.6V、内部プルアップ)に4.7KΩがぶら下がってて(プルダウン)、この辺りでシャットダウン電圧を調整しているらしい...なんか凝った造りやなぁ。10V台下回ると、鉛バッテリーが死ぬんで、一応その電圧を下回らない様にしてるのではと思う。







Chapter 4.

暫し思案..しかし夜間アイドリング時のハンチング放置は嫌だなぁ..

新しいナニカは買わないつもりだったが検索して入力~24Vに耐え、2~3A取れるとかの超小型DC-DC取り寄せ、これも5.8V出力にセットして抱かせちゃいます。この4年の間のスイッチング電源の周波数は倍以上の進歩、1MHz当たり前になって小さくなったんで内蔵可能..

↑其の基板を抱かせて仕込んでしまう事にした。

ADJ付きゲット、調整して47KΩ辺りで5.8Vになったんで、1206チップで
47KΩ、1個再度取り寄せ..組み込んで負荷10W掛けて正常動作するか要確認なんだがな。あと最大24Vだと車載には少々耐圧不足なんで、TVSダイオードも24V辺り1個抱かせますか。

↓閉磁路コア使ってるみたいなんでチョイス。接近した別の回路に影響が少ないと良いな。これで合成、ACG側11V以上の時に合計5.8V_4A(5Apk)、6~10.5Vの時2A~3A取れる皮算用..


DC-DCバックコンバータ1.5V 3V 3.3V 5V 9V 12V 3A可変ス...

https://amzn.to/3U5Pxlz

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B075Q63FPB

全く通販で何でもあるんで、製造業は死ぬなぁ.



Chapter 5.

手持ちAndroidやらiphoneで色々ちょっと痛めつける程度”実験”したり、文献探したり試した結果、5.8Vとか一気に昇圧でなく、5Vを僅かに上回る程度の供給力があれば、大体の機種でもQuicCharge2とか3とか調達し

なくても...
←結構流せる(SH-05G)みたい。左の黒いのは百均2.4Aチャージャー(\300-@ダイソー)。

USBの配線太さも影響する様子なんで、最近の3A流せる太い奴(且つ、所定の設定抵抗入りACアダプター)を注意して調達するのも必要。電圧は+5.1~、ギリギリ+5.15~+5.5V以下に抑えて、電流は2~3A取れる辺り、プルアップ10K又は22KΩ仕込むとかプラス、HUBやコネクタの「口」で5Vチョイになる塩梅でも良さそう。或いは自宅では5.1V程度のACアダプターを探すか作るかすれば、インスタントにqi共用出来そう。

で、電力増、主要用途のスマホ・SH-05Gでの地図ロイドだけ使用+通信の場合で、Wifi+中間輝度に抑えれば380~580mA@4.99V程度、Wifi+最大輝度だと450~600mA(1.1Apk)、Wifi+LTEデュアル通信+最大輝度で750~800mA(1.3Apk)供給出来ればバッテリーは減らない程度で稼働出来るみたい。プラス、qi伝送での損失は最大1割ぐらいの感じ。
(スクロールさせたり操作するとリアルにハネ上がる..)



参考:

2017-06-26 USBのおべんきょう その3(自分用:USB経由の給電についてまとめてみた)
http://makoro.hatenablog.jp/entry/2017/06/26/120839


https://andmem.blogspot.jp/2015/12/usb-type-c-current-issue.html


https://www.maximintegrated.com/jp/app-notes/index.mvp/id/4803#5


http://literature.cdn.keysight.com/litweb/pdf/5988-9895JA.pdf



Chapter 6.

201808、ゴミAQUOS SH-05G のリブートしまくりに嵌ってて、こちらの手が止まって結局新しいスマホ買ったり、古いファブレット復活改造に走ってた。

ようやくピギーバックで市販のDCDC仕込んでアイドリングとかACG出力10.5V以下でもUSB電源供給出来る様に改造。5.5/5.8V化昇圧調整の方は面倒臭くなったんでやめる。(1608チップをピンセットで摘まんだ途端に頭痛がしたのは秘密。)





Chapter 7.



←使った奴。薄くて軽量、シールド付きコアを使っててヨサゲ。5Vにセット(固定)。ADJとか使うと振動でイカれるかも知れないんで使わない(撤去)。










“DC-DCバックコンバータ1.5V 3V 3.3V 5V 9V 12V 3A可変ステップダウンモジュール daier

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B075Q63FPB



Chapter 8.

大きなパスコンは追加出来ないんで、元々搭載のチップコンだけが頼り。これでなんとかバッテリーレス車専用化。












Chapter 9.

ダメモトで古いiPhone4とか繋いでテスト。

2ユニット、パラ繋ぎで動作させる。大体下は10.5~5.5V入力迄で、4.6~4.98V、最大3Apk出せる様になった。入力10.5V以上で、元のユニットが起動して、出力約5.1V、合計最大6Apkになる(期待)。実際は押し込み都合、使用した電線はCat5ケーブルの素線、24AWG(0.2sq)の太さなんでギリギリ、低電圧時の実負荷は精々1.5A程度(3Apk)、10.5V以上の領域では3.5A程度限度かと。(4.55V以下になるとスマホ側で「このアイテムは使用出来ません」警告が出る。)

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青LEDは、夜間うっとおしいんで撤去。どうせ負荷側の充電ランプで通電解るし。付けるとしたら赤かダイダイ。


Chapter 10.

車体に戻し、取り付け。

←始動~スマホ繋いで電圧確認

35Wヘットライトonの夜間で、iPhone4を接続してテスト。大体、1050~1100rpm以上なら、4.6V以上供給出来た。実走行で1100rpm以下にならない様には出来ないがマア大概のAndroid機の方なら文句言って来ないのでは...
電力に余裕の昼間は当然問題無し(元々問題無し)..

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なんだか手間の割、ほんの僅かな改善やなぁ。以前より夜間の200~300rpm程度の低下の範囲をカバー出来ただけが実態、DCレギュレータに昇圧回路を仕込む方が効果的だったのかもorz.


 

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